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間仕切職人コラム

キュービクル型レイアウトのメリット・デメリット

キュービクル型レイアウトのメリット・デメリット

キュービクル型レイアウトとは、デスクの周囲をパーテーションで区切り、個別のワークスペースをつくりあげるスタイルを指し、ブース型レイアウトともいわれています。
パーテーションの色や材質、高さなどによってオフィス全体に機能性とデザイン性を追加できることが魅力のひとつです。
個人の多様な発想を尊重するアメリカのオフィスでは、キュービクル型レイアウトが主流です。まるでマンションの一室のような広々としたワークスペースを与えられ「自分だけの空間」に勤務するワーカーも少なくありません。
日本では、部署ごとの連携やコミュニケーション、省スペース性、さらには業務監視体制を重視した島型レイアウトを採用するオフィスがいまだ多数を占めています。しかし、近年では様々なレイアウトを採用したオフィスも増えてきました。なかでもキュービクル型レイアウトは、独創的な発想を生む可能性の高いレイアウトとして注目を集めています。

キュービクル型レイアウト レイアウト図

プライバシー性に配慮したパーテーションの高さ

キュービクル型レイアウトは、数あるレイアウトのなかでも最もプライバシー性が優先されています。デスクの周囲にパーテーションを設置するため、周囲の視線を遮り、雑音を軽減することができます。電話の会話内容が周囲に聞こえてしまう心配もありません。
そのため、個人の思考や集中を要する作業部門はもちろんのこと、顧客と連絡を頻繁に取り合う弁護士事務所、重要なデータを扱う大学の研究室など、外部への情報流出を防ぐ必要のあるオフィスにも適しています。
よりプライバシー性を重視するのであれば、パーテーションの高さには注意が必要です。一般的には、1500㎜前後の高さがあれば、十分なプライバシー性を確保することができるといわれています。

仕事の成果を重視するオフィス

キュービクル型レイアウトでは、デスク周りを自由にアレンジし、自分だけのワークスペースを個室感覚でつくることができます。ワーカーにとってはまさに理想的な職場といっても過言ではありません。
その反面、オフィス内でのコミュニケーションが不足しやすくなるデメリットがあります。コミュニケーション性は、パーテーションの高さや配置によって補うとよいでしょう。
たとえば、パーテーションの高さを1200㎜前後まで低くすると、周囲の声が通りやすくなります。また、クリアタイプのパーテーションであれば、ワーカー同士の心理的な距離感を縮め、コミュニケーションの活性化を促すこともできます。
キュービクル型レイアウトでは、オフィスの管理者が勤務態度や作業の過程を監視しにくいこともデメリットとして挙げられます。伝統的な島型のオフィスでは、日々の仕事ぶりも管理者の評価対象となっていましたが、より “成果”に偏った管理体制へ移行していくことは否めません。チームワークよりは個人の生産性を重要視するオフィスに適しているといえるでしょう。

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